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派閥はブランド?(その後)

前回、政党の派閥構造をネタに3階層のブランド構造の話をしましたが、その後「派閥は解消!」という流れがおきまして、それについても(政治的な意図はなしに)の思ったことを述べてみます。

「政党>>派閥>>政治家」が「政党>>政治家」の2階層に変化するとどうなるか。

前者は、よくも悪くも複数の派閥の集合体である政党が政治家をエンドーズ(裏書き)します。

紹介される際「〇〇党で◇◇派に所属する□□議員(候補)」という順番ですね。

後者では、これが「〇〇党の□□議員(候補)」に変わる訳です。

では視点を変えて、階層3つと2つの違いを政治とは全く異なる洗剤の世界で観てみましょう。

花王のアタックは、「花王の洗剤事業が出しているアタック」ということで、花王の洗剤への信頼感がアタックの洗浄力を保証しています。

では、「ボールド」や「アリエール」と聞かれてすぐにメーカーは連想できますか?

答えは両方P&G。

乱暴な物言いになりますがP&Gは「ボールド」や「アリエール」をエンドーズしているようには見えません。

因みにP&Gが抱えている商品ブランドは他にもパンパース、ジレット、ブラウン、パンテーン、h&s、SK-II、ファブリーズ、、、

え?そうなの?という「気が付いたらP&Gだった」というブランドも多いのではないでしょうか。

花王とP&Gの違いはパッケージにも現れます。

花王は表面に未だにお月様マークとKaoの表記を入れていますが、P&Gの商品には裏面に製造責任者としての表記があるのみ。

別にどちらが優れているということではなく、ブランド戦略が違うということですね。

派閥という企業のサブブランドを解消するということが、単に裏金騒動を鎮静化させるためだけの施策だとすると、この先にそれ以外の影響が出てくるでしょう。

この変更が戦略思考で為された決断であることを(再び政治的な意図はなしに)願っています。