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カタカナコトバハムズカシイ(定義編)

今回はメッセージ開発について考えてみたいと思います。

ミッション、ビジョン、バリューって何が違うの?

マーケティングやブランディングなど経営に関わる書籍を読むと混同しがちな用語の説明がなされていることが多いですね。

カタカナのビジネス用語を仕訳しているのですが、そのまま取り入れてすべてのメッセージを開発する姿勢には若干の危うさを感じます。

書籍だと明快に区別されているのですが、それを真に受けて自社のメッセージとしてまとめようとすると何だか同じような文章になってしまい、社員でさえ覚えるのが面倒なものになってしまう。

ここが整理できていないとメッセージの開発で膨大な検討時間とお金が流出しかねません。

また、きれいな言葉、心地よい言葉を開発して発信する側は気持ちよくても、受け手には「引っかかるところ」がなくて聞き流されてしまうものです。

大切なことは、「そのブランドを今から信用して良さそうなのか」と「それが本当なのか確認してあげよう」と思い立ってもらうことなので、ミッション、ビジョン、バリューの定義に縛られて必ず3つを示すことではありませんね。

「あなた、私の何を解決してくれるの?」「そのために何を提供してくれるの?」「なんでそんなことができるの?」の3点への答えが関係者に期待につながることは目的ならば、定義はメッセージ作りのガイドラインに過ぎません。

「あなたの定義は間違っている!」「〇〇先生の説によるとそれはミッションではない!」という議論を全く否定はしませんが、そこにこだわると、本来の課題解決に一歩も踏み出せません。

あなたやあなたの会社毎の定義があっても良いのではないでしょうか。

だからと言って著名な学者や経験ある実務者の教えは無視しても良いということではありません。

それだけの学習や情報の整理があってこその自社の定義だということが重要ですね。